映画「ロード・オブ・ザ・リング第2部二つの塔」について

           *

 一月二十一日に完成披露試写会があり、富士見書房の大恩あるO氏のご好意で観せていただきました。ありがとうございましたー(涙)。
 良かった……本当に泣けました。
 第二作は、第一作を上回る、という触れ込みが単なる宣伝文句ではない、というのを見せていただきました、しっかりと。
 友達には、台風で島ごと吹き飛ばされた状況だったグアムに乗り込んだり、ニューヨークで見たよぉ、良かったぁ、などという言葉を耳に囁く者たちがいて、「早く観たい……」と一日千秋の思いだったのですが。
 見終わった直後は、心臓がどきどきしていました。
 前作以上に苦しい気持ちがありました。
 なんでだろう……世の中が、今、不穏な空気になっているせい?
 オークに襲われて恐怖に顔を引きつらせている子供たちの顔が今も頭から離れません。
 ゴラムの言葉のひとつひとつが心に突き刺さりました。
 今は公開前なので、ネタバレになるようなことは言わないようにしようと思うのですが(それについてはまた後日)、ひとつだけ言わせて下さい。翼竜に騎乗したナズグルがかっこよかったぁ。前もってウェブ上で見ていた映像の中に、翼竜に乗ったナズグルをあまり見かけなかったので出ないのかなぁ、と思っていたら、さすがピーター・ジャクソン、期待を裏切ったりしませんでした。
 攻城戦は本当に圧巻です。
 レゴラスは相変わらず最強ですし。一家にひとり欲しい無敵アイテムですね、レゴラスは。レゴラスとアラゴルンの泣ける応酬が多くて、ちょっと身悶えしてしまいました。
 わたし的なツボは、ローハンの幼い兄妹でした。兄の少年が武装するシーンに泣きそうになりましたね。
 試写会の前には、サプライズで、アラゴルン役のヴィゴ・モーテンセン氏とエオメル役のカール・アーバン氏の舞台挨拶がありました。司会のピーコ氏に呼び込まれ、現れたふたりは、すらりと背が高くてふたりともすごくかっこいい! カール・アーバン氏は、髭を蓄えている黒髪の美青年で、本当にいい男でした。ヴィゴは金髪……役柄では、金髪のヴィゴが黒髪で、黒髪のカールが金の髪のエオルの裔を演じているのだから、奇妙ですよね。金髪のレゴラス役のオーランド・ブルームも本当は黒髪だし。
 ヴィゴはとてもきれいな日本語で挨拶をしました。人柄が出ているなぁ、と思ったのは、ヴィゴのほうが主役なのに、なんとなくカールに気を配っているのがすごくよくわかる……腰が低い人なのね、という感じで。
 時間も押していたので、質問をひとつづつだったような。よく覚えていないのですが、ヴィゴはお金を貰ってこんなに楽しい思いをしていいんだろうかと思うような和やかな撮影だった、というような話、初来日のカールには、日本でまず何をしたいですか、という質問、「まずは飲みたいですね、SAKEを」と答えて笑わせていました。
 面白かったのは、カールが質問に答えている間に、ヴィゴが自分のカメラを取りだして、舞台の上でカールを撮り出したこと。ピーコがびっくりした様子なのに、ヴィゴが「構わないですか?」と尋ねるようなやり取りがあり、たぶん、ピーコがいいんじゃないか、とでも答えたのでしょうか、また、撮り始めて。カールは苦笑い。で、そんなカールを激写するヴィゴに、観客席からずいぶんとフラッシュが浴びせられていて。ヴィゴは写真家でもあり、そんなふうに仲間もよく撮影していると書かれていたけれど、これかぁ、と思いました。
 ふたりともラフなスーツ姿で、ヴィゴのほうはカーボーイハットのような帽子を被ってました。舞台に出てくる時、退場していく時、ひょいとその帽子を持ち上げて会釈する動作が粋でした。
 で、すぐに映写が始まったのですけれど。
 ああ、いまもまだ映像が頭の中に渦巻いてます。死者の沼も良かったし……ああ、もう一度、観たい。
 公開されたら、また、何度も劇場に足を運んでしまいそうです。