| ●ノルドオル族のエルフ王の三人の息子たち アマンに辿り着いたノルドオル族のエルフの王フィンウェは、そこで三人の息子をもうけます。 最初の妻ミリエールは、長男フェアノオルを。このフェアノオルはすべての元凶で、ノルドオル族の手先の巧みな才を受け継いだ天才で、至宝の宝玉、三つのシルマリルを作り、そこに二本の光の木の輝きを移します。けれど、ミリエールはこの子を生むのにすべての力を使い果たして亡くなり。二番目の妻、金髪エルフのヴァリヤアル族のインディスは、異母弟のフィンゴンフィン、フィナルフィンを生みます。 ちなみに、ガラドリエルは、この末弟フィナルフィンの娘で、黒髪のノルドール族にあって、フィナルフィンだけが母親の金髪を受け継いだので、フィナルフィンの子供たちであるガラドリエルとその兄たちは全員、金髪です。 ところが、この頃、投獄されていたメルコオルが赦されて檻から解き放され、彼の巧みな技に惹かれて、フェアノオルは彼に騙され、ヴァラアルの神々への疑いを吹き込まれます。神々が中つ国から彼らをここに連れてきたのは、中つ国を次なる種族・人間(アタニ)に与えるためと、エルフたちが増えて自分たちより栄えるのを防ぐためだった、というのです。 そんなふうにフェアノオルをそそのかした罪で、メルコオルはアマンを追放されて中つ国に戻り、フェアノオルは弟たちと不和になって、ティリオンの都を去り、父とシルマリルとともに蟄居します。ところが、メルコオルは中つ国で力を蓄え、ついに二つの光の木を攻撃して枯れさせ、さらにフィンウェ王を殺して三つのシルマリルを奪ってしまいます。 逆上したフェアノオルは、シルマリルは必ず奪い返す、我ら以外のものにはさせない、という誓いを立て、7人の息子たちにも同じ誓言をさせます。そして、一族を引きつれて、中つ国へとシルマリルを取り戻すため、父の仇を討つために帰ろうとします。 ふたりの異母弟は、仕方なく、それに従います。ところが、港まで来たフェアノオルは、そこを守る海のエルフのテレル族たちに船をよこせ、と言いますが、彼らはそれを拒んだので、襲いかかって戦いになります。これは、エルフ同士の初めての殺し合いの戦いとなります。そして、オンウェ王が殺され、彼らは船を奪って、中つ国に向かい、奪った船を燃やしてしまいます。 残された異母弟ふたりのうち、フィンゴンフィンは、兄の暴虐に茫然としつつも、いまさらティリオンには帰れず、息子たちを連れて、北の凍った海を渡って中つ国へ。フィナルフィンは、妻がオルウェの娘エアルウェンだったので、怒って兄に従わず、引き返すことにします。けれど、フィナルフィンとエアルウェンの子供たちである、ガラドリエルとその兄四人は、従兄弟たちを見捨てることが出来なかったり、ガラドリエルが中つ国に自分の王国を作りたいという気持ちを持っていて行くことに積極的だったりしたので、フィンゴンフィンたちと一緒に中つ国に渡ります。 さて。中つ国に戻ったエルフたちは、シルマリルを取り戻すべく、猛然とメルコオ ル、こと、冥王モルゴスに攻撃をしかけます。その頃、中つ国ではモルゴスの勢力が強くなって困っていた、シンゴル王たちシルダアル族のエルフや、中つ国に残留していたエルフたちは、彼らが戻ってきてくれたので助かったは助かったのですが、わけがわかりません。 シンゴル王は、その妻、メリアンが、国の回りに魔法の防御壁を築いていて、その内側にドリアスという平和な国を作っていました。そこに、フィナルフィンの子供たちがやってきたので、彼らはシンゴル王の弟オルウェの娘の子供たちで婚戚ですから、歓迎するのですが……やがて、長男のフェアノオルがオルウェを殺してアマンを出てきたことがばれてしまい、シンゴル王は激怒します。それ以来、彼らシンダアル族のエルフたちは、上のエルフたちが使うエルフの共通語、クェンニャは使わなくなります。ガラドリエルは、シンゴル王の縁者であるケレブリンと結婚して、ドリアスに留まるようになり、メリアンからさまざまなことを学びます。 |